2011.03.15
読者の皆様へ
3月11日に発生いたしました東北・関東大震災の被災地・被災者の皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
前日まで、当ブログの更新を控えるつもりでおりましたが、
熱心に応援してくださる全国各地の読者の皆様から
「大好きな作家さんたちが無事なのか教えてほしい。」というたくさんの声をいただき、
更新を続ける決断をいたしました。
まず、ゲッサンで活躍していただいている作家さんは皆さんご無事で、
このような困難な状況の中でも執筆活動を続けていらっしゃいます。
ただ、何人かの作家さん・関係者のご家族や知人の方も被災されており
予断を許さない状況が続いております。
編集部も激しい揺れに襲われましたが、幸い皆無事です。
読者の皆様におかれましても、どうかご自愛ください。
漫画は単なる「娯楽」です。人々が生きていく中で本来必要ないものです。
漫画はご飯にもなれなければ水にもなれません。
読者の皆様が漫画を楽しむためには「平穏な日常」が欠かせないのです。
このような非常事態の中ではただ無力感を感じざるを得ません。
ただ、こんな時だからこそ、日本中の漫画家の皆さんの総力を結集して
心の底から面白いと皆に思ってもらえる漫画作品を生み出していただきたいと
切に願います。
自衛隊や世界中から結集した救援隊の必死の活動が続いています。
今はまだ激しい混乱の中にありますが、この国は、日本人は、必ず復興に向けて
再び力強く歩き始められるはずです。
そうやって先人たちは2000年の間、何度も立ち上がってきたからです。
その時にこそ漫画が、人々の日々の暮らしにほんの少しでも鮮やかな豊かさを
与えられるよう努力を続けなければならないと今は強く思っています。
ひとりの日本人として、日本人の不屈の強さを信じています。
ひとりの漫画編集者として、漫画の力を信じています。
今はただ、一日でも早い被災地の復興を祈るばかりです–––––
ゲッサン編集部 市原武法