2024.02.09
2024年3月号 新人賞結果発表!受賞作品はこちら!!!
『壁に翳せば』 46P
津々楽一(24)愛知県
あらすじ
舞台は戦後すぐの東京。フリーカメラマンの夏目は、老婆から、銭湯の写真を撮ってほしいとの依頼を受ける。銭湯には動物たちの壁画が描かれており、その壁画を写真に収めようとすると、不思議な出来事が…
編集部より
背景・キャラともに丁寧な作画が目立っていた。キャラクターの可愛らしさも好印象。ただし、ディテールをセンスで押し切ってしまっているところが否めない。例えばカメラの持ち方や、けがをしたあとにすぐに治癒している表現など。辻褄を意識したネームづくりを心がけよう。
『二川さんが帰らせてくれない』 32P
訛坂デオチ(18)大阪府
あらすじ
人の目を見て喋れない男子高生・浮網はなぜだか放課後、クラスメイトの女子・二川さんに帰らせてもらえない。今日はSNSに投稿する写真の撮影に付き合えと言われた浮網。二川さんは頓珍漢な写真ばかりを撮りたがるが…
編集部より
本作が漫画執筆一作目ということで、伸びしろに期待しての受賞となった。キャラクターが描けていることと、やりたいことがはっきりしているのが良かった。今後はとにかく技術を磨くことを最優先に。着実に漫画力を伸ばして、自分の描きたい世界を見せていってほしい。
今月もたくさんのご応募をありがとうございました。新年早々から、読み応えのある審査ができて、編集部一同とても嬉しく思っております。一方で佳作以上の作品を輩出できなかったことが残念でした。ちなみにゲッサン編集部では、月例賞において佳作以上を受賞された作家さんは、みなさん本誌への読切企画の挑戦権を得ることができます。来月もぜひ奮ってご応募ください。今回受賞された二作は、内容や経験値の面では対照的でしたが、読み手への意識の高さが共通していました。気持ちがどこに向いているかは、原稿を読むと驚くほどわかってしまいます。読者への思いは、漫画を描くうえでの道しるべのようなものです。独りよがりにならず、伝わる漫画を目指していきましょう!